令和6年の公益財団法人可部屋集成館の年間展示テーマは「鉄師・櫻井家に伝わる“たたら”と”文化“」です。
3月2日から6月中旬まで、春季展 「~春を祝う~ 正月飾り・ひな 飾り・武者飾り」をお届けします。
春季展の展示室正面には、テーマにそって、櫻井家の正月の掛軸を展示。
正月は年中行事の中で最も重要で、それぞれの部屋の床に飾る掛軸が定められ、また、家 族の食事の内容も作法も定められています。
上の間(御成の間)には三社托宣(八幡大菩薩・天照皇大神・春日大明神) 二の間には七 福神図 三幅対を、三の間には、たたら製鉄の神様、金屋子神図がかざられ、奥納戸には和 歌(君が代)がかかります。
食事には、家紋入りの膳を使い。献立も記録されています。
展示室の左手には、御成道具と一緒に三番叟などのおめでたい掛軸を飾っています。
展示室には TBS 日曜劇場「VIBANT」のロケ写真展を、「櫻井家の暮らし」 コーナーにはドラマの台本やロケで実際に使われた表札も展示しています。
奥側の展示コーナに雛飾り・武者飾りを展示しています。
奥側の「櫻井家の暮らし」の展示コーナには春らしい浮世絵に加え、大正末から昭和の初 めにかけて発行された「アサヒグラフ定期増刊 映画と演芸」を展示。 内容は歌舞伎や芝居、洋画や日本映画の動きなどで、グラビア記事の説明は英語と日本語 が併記されるなど、自由でのびのびとした、そしてハイカラな時代を感じさせる紙面構成で す。また、裏面の広告ページも楽しんでいただけると思います。
そして、館内に、英文併記の展示パネル 16 枚を設置しました。
櫻井家の歴史や、可部屋の製鉄の特徴、松江藩との関係、山内の暮らし、鉄の輸送、など 伝えたいことをコンパクトにまとめています。