羽内谷鉱山鉄穴流し本場

はないだにこうざんかんなながしはんば

鉄穴流しの遺跡

紹介

鉄穴流しとは砂鉄を含む山砂を渓流に流し、軽い砂は早く下流に流し、砂鉄は底に沈んで溜まります。これを繰り返すと次第に砂鉄の含有率が高くなリ、いわゆる比重選鉱法です。ここ奥出雲町でも昭和47年まで鉄穴流しが行われてきました。
山砂鉄は川に流れ、それが海にまで流れていきます。砂鉄は重いので、川の曲がりくねった内側に貯まったり、浜辺に貯まったりします。江戸時代に大規模な大だたらの操業をするようになると、風化した花崗岩の山を人間がくずし、その土を川に流して砂鉄を採取する「鉄穴流し」が行われるようになります。砂鉄(磁鉄鉱)は花崗岩に含まれるほかの鉱物より重い(比重が大きい)ため、流れる水の中では砂鉄は流れにくく底に貯まりやすくなります。花崗岩の中には1~5%の砂鉄がありますが、この砂鉄を採るために人工的に何段ものトイを作り、川から水を引き、そこに砂鉄を含む土を流すという、大規模な鉄穴流しが行われたのです。
このように、重さの違うことを利用して鉱物を選り分けることを、比重選鉱といいます。羽内谷は鉄穴流しの遺跡として知られています。特に、冬に寒い地方の花崗岩は雨風による風化が進みやすく、たたら製鉄に適した砂鉄を採取するには好都合でした。
平成26年には「奥出雲たたら製鉄及び棚田の文化的景観」が、国の重要文化的景観に指定されています。

基本情報

休業日 なし

交通情報

所在地
島根県仁多郡奥出雲町竹崎
車での行き方
JR出雲横田駅から車で20分、県道印賀横田線を阿毘縁方面
駐車場
2台

お問い合わせ

TEL 0854-54-2260(奥出雲町観光協会)

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