三成ダムのある斐伊川は、島根県仁多郡奥出雲町鳥上の船通山から中海まで長さ153km、流域面積2540kmの一級河川です。過去に何度も大雨による氾濫を繰り返しており、天井川として知られています。上流では昔から「かんな流し」と呼ばれる砂鉄の採取が行われ、その砂鉄を原料として「たたら製鉄」がさかんに行われていました。また、洪水の様子が出雲神話に登場する「八岐大蛇(やまたのおろち)」伝説の元になったとも言われています。
三成ダムは、この歴史と神話に彩られた奥出雲町において、昭和27年から砂防と発電を目的とする「日本最初のアーチダム」として建設を始め、昭和29年3月に本体工事が完成しました。